この絵本の内容紹介
4億年前から地球に暮らすコケは、道ばたのコンクリートの上で、踏みつけられながらもしぶとく、健気に生きる陸上植物。いろいろな場所で生き残ることができるコケのライフサイクル、一年の暮らし、見分け方のほか、テラリウムやストラップの作り方など、コケの魅力的な世界を紹介する児童書です。
目次
コケの体のつくりと名前
コケはどんな生きもの?
コケもいろいろ
コケの一生
おしゃれで機能的! 帽
花のように閉じたり開いたり 蒴歯
胞子を飛ばすバネ 弾糸
いつでも増えられる 無性芽
空飛ぶ精子
オスとメスの不思議な形 生殖器官
コケはどこにいる?
コケを観察してみよう!
顕微鏡を使ったコケ観察
身近で見られるコケ図鑑
コケとあそぶ!
コケがわかるQ & A
この本に出てくるコケ
ヒカリゴケはなぜ光る?
この本の特長
・コケの小さくとも美しく、精巧な姿を写真で堪能することができます。
・コケのライフサイクルや特徴的な形態を、写真とイラストを使って紹介しました。
・コケを観察するときに必要な道具、ルーペの使い方などを紹介。はじめてコケを観察する人にもわかりやすく解説しました。
・通学路や校庭、近所の公園などで見つけることができるコケ、25種の写真図鑑がついています。
・写真は、隠花植物(コケ・きのこ・粘菌)の写真の第一人者、新井文彦氏による撮り下ろし作品。小さいコケの魅力的な写真を全ページにわたって堪能することができます。
・解説は、ミュージアムパーク茨城県自然博物館の学芸員として、展示制作や教育普及活動を通して、コケの魅力を発信している鵜沢美穂子氏。実際の体験を元に解説しているので、とくに初心者の方にはわかりやすい内容となっています。
・コケは、じめじめとひっそり生えているイメージを持つ人が多いと思いますが、近づいてルーペで見るとまったく違う表情を見せてくれます。とくにしゃがみ込んで“子どもの目線”でコケを見ると、まるで自分が小さくなってコケの森へ迷い込んだように感じます。コケは、子どもの“わくわく感”や“好奇心”を育てる身近な教材として最適な生き物です。
・コケは、実体顕微鏡を使って簡単に細胞が観察できる生き物です。本書では、細胞を観察するためのプレパラートの作り方、実際の葉や細胞の拡大写真を掲載しました。理科の授業の発展として、また自由研究の参考として活用できる内容です。
・コケのかわいいフォルムを愛でる女子(=コケ女子)が近年、増えています。また、厳しい環境でも健気に生きるコケの姿は、仕事や家事、子育てなど何かと忙しい女性たちの心をつかみ、コケのテラリウムなど新たなボタニカル(植物)ブームを生みました。本書でも、コケを使ったテラリウムやストラップの作り方を、イラストを用いて紹介しました。
・このシリーズに登場する生きものは、小学校で習う「植物の生活」とは違って、花をつけずに子孫を増やす仲間たちです(胞子で増えます)。植物同様、校庭や近所の公園といった身近な場所で目にすることの多い生きものです。また、植物と違ってまだ未解明な部分も多々あり、「植物の生活」からの発展や、自由研究等の課題素材としては最適です。このシリーズを読めば、「粘菌」「きのこ」「コケ」については、大人向けの本と同様の知識を、よりわかりやすく、簡潔に得ることができます。