この絵本の内容紹介あらすじ

こなつの大好きだったおばあちゃんが亡くなって初めてのお盆がやってきました。
こなつは寂しくてたまりませんが、お盆だからおばあちゃんがきっと帰ってきてくれるとお母さんが教えてくれます。

夕方、こなつが畳の上で横になり、うとうとしていると……なんと!おばあちゃんがキュウリの馬に乗って笑顔で帰ってきました。

馬は足が速いからキュウリの馬に乗ってやってきたとおばあちゃんは言います。そして、帰りはナスの牛に乗ってゆっくり帰ることを教えてくれました。

翌日の夕方、こなつとおばあちゃんの二人は夏祭りに出かけます。綿菓子や金魚すくいなどお祭りならではのワクワクがいっぱいです。
こなつはおばあちゃんに見守られながら、金魚すくいやヨーヨーすくい、射的も上手にできたので、景品を抱えて大満足の表情です。

おばあちゃんの子供の頃は、元気いっぱいでお祭りになると大活躍の女の子でした。
でも、こなつはそんなおばあちゃんと正反対でとてもおとなしく恥ずかしがり屋の女の子です。

おばあちゃんはやぐらの上に勢いよく登っていくと生き生きと盆踊りを踊り始めました。
おばあちゃんがこなつを引っ張り上げると、気づけば櫓の上、おばあちゃんの踊りを見よう見まねで踊ります。
最初は恥ずかしがりながらも一生懸命に踊っていると、観客が感心するほどに生き生きと上手に踊れていたのです。

おばあちゃんに褒められたこなつは、こうやっていつまでも一緒に踊っていたいと考えますが、送り火の灯篭が川を流れ始めるといよいよお別れのときがやってきます。

おばあちゃんが亡くなった悲しみでいっぱいだったこなつですが、幽霊になったおばあちゃんとの交流をとおして勇気をもらってたくましく成長していきます。

お話の途中や巻末では、「お盆ってどんな日?」「盆踊りの歴史」「盆棚に飾るもの」といったようにお盆に関する豆知識が満載。
こなつとおばあちゃんの微笑ましいお話を楽しみながらもお盆についてしっかり学ぶことができる絵本です。