この絵本の内容紹介
キャサリン・オリヴィア・セションズは、ケイトと呼ばれていました。
ケイトは北カリフォルニアの森で育ち、自然に囲まれて遊びました。
ケイトが子ども時代を過ごした1860年代、女の子は手の汚れることをしてはいけないというのが常識でしたが、ケイトは違いました。手が泥だらけになっても平気なのでした。
ケイトは熱心な学生でもありました。先生の話を一生懸命に聞き、書き方や計算や詩を学びました。
勉強の中でも一番好きだったのは科学。特に『木』について学ぶことが好きでした。
当時、ほとんどの女の子は科学の勉強などしなくてよいと言われて育ちました。それでも、ケイトは科学の勉強を諦めませんでした。そして、大学へ進学すると科学を本格的に学び始めました。
それまで、科学者になるためにカリフォルニア大学を卒業した女性は一人もいませんでしたが、1881年、ケイトはその一人目となるのでした。
大学を卒業したケイトは、南カリフォルニアのサンディエゴという町で教師として働くことになりました。
ところが、船が港に着くとケイトは息を呑みました。そこは木がほとんど生えていない砂漠の町だったのです。
ケイトは教師として働きつつ、木のことについて考え続けました。サンディエゴにも木や森が欲しくてたまらなかったのです。
そして、ケイトはとうとう教師を辞め、園芸家となってサンディエゴに木を植えることにするのでした。
この絵本に登場するケイトは実在した女性です。そして、ケイトがサンディエゴで行った偉業を描いたのがこの絵本です。
諦めないこと・継続することの素晴らしさや自然の素晴らしさを実感できることでしょう。