この絵本の内容紹介あらすじ

ママって…ちょっと大変で こんなにたのしい!

おとうとがうまれてから、ママはお世話にかかりっきり。
ののちゃんは、まくらを赤ちゃんにして自分もママになることにしました。

ママの気持ちや家族の温かさを感じる絵本。

まくらのママになったののちゃんは、まくらをあやしたり、ごはんを食べさせたり。
でも、まくらはやっぱりまくら。つまんないの、ママになるのやーめた!とねころがったそのとき、まくらが泣き出したのです!

あわてたののちゃんはまくらちゃんにせがまれるまま、外につれだします。まくらちゃんとたっぷり遊んであげたののちゃんは…。

ちいさなねずみたちの世界を愛情をこめて描いています。ママのきもち、子どものきもち、家族の温かさについて、親子が心を通わせることのできるおはなしです。

作者のことば/ひがし あきこ
わたしの「ざぶとんちゃん」

小さい頃、私はよくお母さんごっこをしました。
「ざぶとん」をふたつに折って、セーターを着せると、父の古くなった兵児帯(へこおび)と一緒に母のところに持っていきました。
すると母はいつも「かわいいお人形さんがあるのにねえ」と笑いながら、ざぶとんを背おわせてくれました。
でも、ざぶとんのずっしりした感じ、それでいて柔らかい感じが、なんだか本物の赤ちゃんをおんぶしているようで、私はすっかりお母さんの気分になていました。それに、少しくらいなら手荒にあつかっても大丈夫だし。
――ずいぶん、昔のお話をしてしまいました。今の時代の「ののちゃん」には、ざぶとんをまくらにかえ、パパのマフラーをスリングにして、ママ(お母さん)の気分になってもらいました。
弟が生まれてからずっとゆれていた「ののちゃん」の心に、何かが起きることを願って・・・。

絵本「ののちゃんのママごっこ」の一コマ
絵本「ののちゃんのママごっこ」の一コマ2