この絵本の内容紹介あらすじ

どんなに強い風の日も、どんなに激しい雨の日も、日差しが強く暑い日にも、上を向いて立っている格好良い木がありました。

この木は100歳になりますが、森の動物達はいつになっても寄りつかず、寂しい日々を送っていました。

ぐんと枝を伸ばし、葉っぱは鋭く、肌はピカピカの立派な木なのに……どうして動物たちは寄りつかないのでしょう?

いつもは堂々として格好良くしている木も段々と寂しくなって、とうとううなだれてしまいます。

絵本「百年たってわらった木」の一コマ

ところが、そこにリスの親子がやってきました。うなだれて葉っぱが下を向いているおかげで木陰ができていたのです。リスの親子は「こんな暑い日に木陰があって助かるわ」というのです。

この100歳の木は、ようやく無理をしなくていいことに気づくのでした。等身大のありのままの自分でいるとたくさんの動物たちが集まるようになりました。

絵本「百年たってわらった木」の一コマ2

いろんなことに気づかせてくれる、とても素敵なメッセージが込められた絵本ですが、作者はなんと12歳の女の子です。

誰かに良く見られようと突っ張っているよりも自然なありのままの姿がいいんだということにお子さんも気づいてくれることでしょう。

「100年もたってようやく気づくなんて自分はなんて馬鹿なんだ」と木は思います。しかし、「気づかないよりはましだよ」と鳥たちは教えてくれるのでした。

最後まで素敵なメッセージが込められた絵本です。