この絵本の内容紹介あらすじ

朝、少年が起きるとセミが元気に鳴いています。

お父さんが縁側に風鈴を掛けると「ちりん ちりりん」。

絵本「夏がきた」の一コマ

お茶が麦茶に変わり、コップの中で氷が転がれば「からん ころろん」。

絵本「夏がきた」の一コマ2

「あーそーぼー」と友達に誘われて、元気にお出掛け。もう一人の友達も誘って、浜辺に向かって駆け出します。

絵本「夏がきた」の一コマ3

もうすぐ海開きの季節。浜辺では「とんとん とととん」と海の家が組み立てられます。大人達は、店開きに向けて汗を流して働いています。

青一色の空をいつの間にやら厚い雲が覆うと、「とたとた とたたん」。突然、大雨が降り始め、少年達は雨宿り。

ところがそれも束の間。あっという間に快晴が広がると、水溜りも気にせずに少年達は駆け回ります。

こうやって、夏ならではの音に囲まれながら、少年達の長い一日は暮れていくのです。


この絵本に出てくるセミは、ニイニイゼミ。6月下旬の梅雨明け間近に鳴き始め、夏の訪れを知らせてくれます。

「ちりん ちりりん」「からん ころろん」といったオノマトペ、生い茂る草木や真っ青の海といった豊かな自然、これらが少ない言葉の絵本ながらも夏の始まりを存分に感じさせます。

夏ならではの喧騒や高揚感が伝わるお話です。きっと、夏が来るのが待ち遠しくなることでしょう。