この絵本の内容紹介
「うーん… なんか つまんない。」
おもちゃに飽きて、面白いテレビ番組もないので、男の子は退屈していました。
そこで、お母さんに相談してみるのですが……
「じぶんで なんとかして ちょうだい!」と素っ気ない返事しかありません。
そんなとき、男の子は『つまんない』の正体をふと考えました。
『つまんない』って何だろう?
例えば、縄でグルグル巻きにされたら面白いでしょうか。
男の子はそんな想像を広げてみました。
ところが、最初は面白そうでも、ずっと同じままだと飽きてしまいます。変化の乏しいことは『つまんない』ことなのです。
ならば、ちょっとずつ座るところを変えてみるのはどうでしょうか。男の子は実際に試してみますが、少し楽しいだけで、すぐに飽きてしまいます。
『つまんない』を考えると面白い!?
「いつもと どこかが ちょっと ちがうと おもしろのかな。」
「ちがえば ちがうほど おもしろいのかな。」
「じぶんに かんけいないと、つまんないのかな。」
「じぶんの おもいどおりに ならないと、つまんないのかな。」
「せかいいち、つまんない ゆうえんちって、どんなところだろう。」
あれやこれやと考えるうちに、男の子から笑みがこぼれていました。
『つまんない』に思いを巡らせると、不思議なことに面白くなったのです。
こうなると、いよいよ想像は止まりません。
さらには『つまんない』と『面白い』の関係性まで思案し始めることに……。
ピクトブック編集部の絵本談議
『つまんない』を追究してみると、こんなに面白いんだね!
『つまんない』が面白いっていうのが、不思議だなぁ。
『つまんない』と『面白い』のどっちとも言えないこともあるよね。
そんな形容しがたいことが描かれているのも面白いね!
うんうん。
クスッと笑っちゃうようなお話なんだけど、知的好奇心がくすぐられるようだよ。