この絵本の内容紹介
キリンのいない動物園。男の子が「キリンにあいたいなあ・・・」とからっぽのキリン舎の前で、さびしそうにしていると園長さんが・・・。
「きたのどうぶつえん」に やってきた おとこのこ、けんと。
けんとは、キリンが だいすき。
だけど、この どうぶつえんに、キリンは いません。
「はやく キリンに あいたいなあ……」
からっぽの キリンしゃの まえで、けんとが さびしそうにしていると、どうぶつえんの えんちょうさんが、やってきて……。
この絵本は、北海道釧路市の市民団体・チャイルズエンジェルの活動をもとにつくられました。キリンのいない釧路市動物園。キリン舎のまえで「キリンを見たいなあ」とつぶやく子どもの声を聞き、「子どもたちにキリンを見せてあげたい! わたしたちが、動物園にキリンをプレゼントしよう!」と、市内の主婦が中心となり結成したのが、チャイルズエンジェルです。チャイルズエンジェルは、「キリン基金」をつくり、キリンを購入するための募金活動をはじめました。2012年5月のことです。目標金額は5000万円。活動は、子どもからおとなまで街中の人びとの共感を得、なんと開始から1年に満たない2013年3月に、目標金額に達してしまいました。釧路市では、2013年秋に予定されているキリンのおひろめを、子どももおとなもみんなで楽しみにしています。そんな活動に感銘をうけた作家の志茂田景樹さんと、地元でチャイルズエンジェルの活動を支えてきたデザイナーの木島誠悟さんとで、つくりあげたのが、本書『キリンがくる日』です。キリンと動物園をとおして、「いのち」の輝きと動物園ではたらく人びとの想いをやさしく伝える作品になりました。
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