この絵本の内容紹介あらすじ

かこちゃんの家は、父母・祖父母・姉、それからかこちゃんの6人家族。山でリンゴ園を営んでいます。

ある日、隣のみなこちゃんの家に大きな荷物が届きました。その荷物の中身はというと、たくさんの雛人形です。東京に働きに出ているお父さんとお母さんから届いたのでした。

絵本「かこちゃんのおひなさま」の一コマ
出典:かこちゃんのおひなさま/ポプラ社

みなこちゃんの立派な雛人形を見て、かこちゃんは自分の家の花巻人形のお雛様がつまらないものに思えました。そして、すっかり元気をなくしてしまいました。

「みなこちゃんは、おとうさんと おかあさんが 東京に はたらきに いっていて、 おばあちゃんと ふたりっきりで がんばってるだろ。 おひなさまは、 きっと ながい おるすばんの ごぼうびなんだよ。」

晩ご飯の後、お父さんはそう言いました。

「やっぱり かこも あたらしいのが ほしいのかねえ。」

かこちゃんが寝た後、おばあちゃんがそう呟きました。

「ねえ、かこに おひなさまを つくってあげようよ。」

次の日、家族でリンゴの木の手入れをしていると、あや姉ちゃんが提案しました。かこちゃんに内緒でお雛様を作ることにしたのです。

紙粘土や枝や端切れを集めて、さっそくお雛様作りの始まり。かこちゃんが眠った後の時間を使って、家族の秘密の仕事は雛祭り前日まで続き……。


この絵本には、雛祭りを題材にした家族の温かさが描かれています。かこちゃんを想う家族の優しさや愛情が伝わってくることでしょう。また、かこちゃんとみなこちゃんの友情も描かれています。

かこちゃん達は、どのような雛祭りを過ごすのでしょうか。