文:新美 南吉(にいみ なんきち)
幼くして母を失い、養子に出されるなど寂しい幼少期を送った新美南吉は、中学生時代から創作を始め、弱冠18歳で「ごんぎつね」を世に出しました。病に苦しみ、作家としての成功を前に29歳で世を去りましたが、その短い生涯を通して、数多くの童話、小説、詩、童謡、戯曲などを創作しています。物語性豊かでユーモアとペーソスに満ちたそれらの作品は、愛知県知多半島の風土を背景に、哀しみの中にも心の通い合いや美しい生き方といった普遍的なテーマが描かれ、死後7...
続きを読む・作品一覧を見る絵:若山 憲(わかやま けん)
1930年、岐阜市に生まれる。グラフィックデザインの世界から、絵本の世界へ入る。淡い詩情豊かな画風の『きつねやまのよめいり』で、第16回産経児童出版文化賞を受賞。また、明快な線と鮮やか色で幼児の生活を描いた「こぐまちゃんえほんシリーズ」は、幼い子どもたちに圧倒的な人気を得ている。 絵本の作品に、『おいしいね おいしいよ』『おっぱい おっぱい』『おんぶにだっこ』(童心社)、『おばけのどろんどろんとぴかぴかおばけ』(ポプラ社)などがある。
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