文:グレアム・グリーン
1904年、イギリスの教育者の家庭に生れる。大学卒業後、カトリックの学生と結婚して改宗。ジャーナリストなどを経て、1929年処女長篇となる『内なる私』を発表。1940年、政治権力と宗教の対立を描いた『権力と栄光』で作家としての地位を築く。1951年に発表された『情事の終り』は彼の名声を全世界的なものとした。
作品一覧を見る絵:エドワード・アーディゾーニ
イギリスを代表する絵本作家。1900年、ベトナムで五人兄弟の長男として生まれる。五歳でイギリス東部のイプスウィッチという海辺の町に移る。事務員として働いた後、1926年、プロの画家として独立。1940年には、公式の従軍画家に任命される。1956年、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞。1970年、ロイヤル・アカデミー会員に選ばれる。代表作『チムとゆうかんなせんちょうさん』(福音館書店)の絵本をはじめ、挿絵画家としても高い評価を受けており、数多...
続きを読む・作品一覧を見る訳:阿川 弘之(あがわ ひろゆき)
1920年、広島市生まれ。1942年、東大国文科を繰上げ卒業し、海軍予備学生として海軍に入る。戦後、志賀直哉の知遇を得て師事。1953年、学徒兵体験に基づく『春の城』で読売文学賞を受賞。同世代の戦死者に対する共感と鎮魂あふれる作品も多い。芸術院会員。主な作品に『雲の墓標』『舷燈』『暗い波濤』『志賀直哉』のほか、『山本五十六』『米内光政』『井上成美』の海軍提督三部作がある。
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