この絵本の内容紹介
ある国の野外動物園に孤児のライオンがいました。このライオンは、いつもぶるぶる震えていたので名前はブルブル。
そして、ブルブルのお母さん代わりになったのが一匹の犬です。この犬は、むくむく太っていたので名前はムクムク。
ムクムクは、ブルブルをおんぶして子守唄を聞かせたり、「お手」や「待て」を教えたり——。そうやってふたりは仲良く暮らしていました。
ブルブルは優しいライオンに成長し、時が過ぎるとお母さんのムクムクよりも大きくなります。
ブルブルが立派なライオンに育つと、ムクムクとのお別れの時がいよいよ。ブルブルは都会の動物園に移されることになったのです。
それから何年か経ったころ、ブルブルはサーカスの人気者になっていました。でも、何年経っても思い出すのはムクムクの優しい子守唄。
ある夜のこと、遠くのほうからムクムクの子守唄が——。それを耳にしたブルブルは、物凄い力で檻を破って飛び出していきます。
ライオンを見た町の人々はびっくり仰天。ライフルを持った警官隊までもが出動する大騒ぎに……。
ブルブルはムクムクに出会えるのでしょうか。そして、警官隊に追われたブルブルはどうなってしまうのでしょうか。
人間達の都合で引き離されてしまったブルブルとムクムクの悲しくも温かな親子の愛情を描いたお話です。