原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(1805-1875)デンマークのオーデンセに、貧しい靴屋の子として生れる。小学校にもろくに通えなかったが、読書によって文学的指向が育てられた。無一文で首都コペンハーゲンに出、自費出版したユーモラスな旅行記『ホルメン運河からアマーア島東端までの徒歩旅行』が売れて文壇出世作となる。浪漫的名作『即興詩人』で世界に名声が広がり、『人魚姫』を含む第三童話集刊行以降は、近代童話の確立者としても世界に認められた。
作品一覧を見る画:リスベート・ツヴェルガー
1954年オーストリア・ウィーン生まれ。父親は版画家。美術学校を卒業後、1977年にE.T.A.ホフマン著「ふしぎな子」でイラストレーターデビュー。グリム、アンデルセン、ディケンズなどの世界の名作にイラスト描き、独特の繊細な画風で国際的に高い評価を得ている。1978年にボローニャ・グラフィック大賞、1979年にBIB世界絵本原画展金牌賞、1990年に国際アンデルセン賞を受賞。
作品一覧を見る訳:北村 太郎(きたむら たろう)
1922年東京生まれ。1992年没。本名・松村文雄。東京大学仏文科卒。戦前から「ル・バル」に参加、戦後は鮎川信夫、田村隆一らとともに「荒地」を創刊し、戦後的感性を見事に定着させた詩的世界を確立した。1966年、第一詩集『北村太郎詩集』を刊行、以後数多くの詩集を上梓する。おもな詩集に『犬の時代』(芸術選奨文部大臣賞受賞)、『笑いの成功』(藤村記念歴程賞受賞)、『港の人』(読売文学賞受賞)など。
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