この絵本の内容紹介
ある晩、マックスはオオカミの着ぐるみを着ました。それから、壁に釘を打ちつけたり、フォークを持って犬を追いかけ回したりと大暴れ。
「この かいじゅう!」とお母さんに怒られますが、負けじと「おまえを たべちゃうぞ!」と言い返します。マックスは反省する様子もなく、とうとう夕ご飯抜きで寝室に放り込まれてしまいました。
すると、寝室のあちらこちらから木が生えてきました。木はさらに生えて、天井を覆い隠すほどに枝や葉っぱを広げます。気づくと、そこはすっかり森や野原に変わっていました。寝室の壁や天井は見当たりません。
今度は波が打ち寄せて、マックスの船を運んできました。それから船に乗り込むと……。1週間が過ぎ、1ヶ月が過ぎ、1年と1日経って、ようやくマックスの航海が終わりを迎えます。怪獣たちのいるところに到着したのです。
マックスが上陸すると、恐ろしい怪獣達が待ち構えていました。怪獣達は、凄い声で吠えて、凄い歯をカチカチ鳴らし、凄い目玉をギョロギョロ動かし、凄い爪を剥き出します。
ところがマックスは、そんな怪獣達に腹を立てて「しずかに しろ!」と怒鳴りつけます。さらには怪獣慣らしの魔法を使いました。
マックスがカッと目を見開いて、怪獣達の目をジーっと睨むと、怪獣達は恐れ入ってしまいました。そして、マックスを怪獣達の王にしたのです。
マックスは王様らしい口振りで「では みなのもの!」と大声を張り上げます。それから「かいじゅうおどりを はじめよう!」と号令を掛け、夜通し踊り明かしました。
ここはマックスの思い通りになる世界。ところが何でも思い通りになることが楽しいこととは限りません。踊りにも飽きて、寂しくなると、マックスは優しい誰かさんのところへ帰りたくなり……。