この絵本の内容紹介あらすじ

文房具を眺めてみた少年は、ふと文房具って賢そうだなと考えます。
そんな知性を感じさせる文房具の魅力にふれた少年は、一日文房具になってみたらどんな感じなのだろうかと妄想を膨らませます。

そこで、クリップになった自分を想像するのですが、束になったテストの答案用紙を目一杯に挟み込むことになります。ところが、束になった答案用紙をギチギチに挟み込むと窮屈で苦しくなってしまうのでした。クリップは頑張っているのだなぁと少年は感心させられます。

次は磁石になってみた少年ですが、砂鉄が体中に吸い寄せられてモジャモジャになってしまうのです。ここでも少年は、磁石も頑張っているのだなぁと感心するのでした。

さらにはメジャーになってみた少年ですが、引っ張り出た目盛り部分が一気に巻き戻されると勢い余って顔に衝突してしまうのです。ここでもやっぱりメジャーの頑張りに感心してしまう少年がいました。

他にもホッチキスや三色ボールペン、鉛筆削りや本のしおり、下敷きやそろばんになってみる少年ですが、どの文房具でも大変な思いをしてしまいます。そして、文房具の頑張りに感心させらっぱなしなのでした。


自分自身が文房具になってみたらどんな感じなのだろう……とユニークな少年の視点が面白い作品です。
「ギッギッギッギ」「ぞわぞわぞわ」「ミシミシミシ」など擬音とともに文房具の頑張りを描いたこの絵本の魅力にぜひふれてみてはいかがでしょう。文房の頑張りを知れば、文房具を大切に扱うように心がけてくれるかもしれませんね。