この絵本の内容紹介あらすじ

寒い寒い二月のことです。真っ白い森の中を真っ白いうさぎが一匹通りかかりました。うさぎは、これから町へ買い物に行くところなのです。急いでいたうさぎは、つるりとすべって一軒の家にぶつかりました。その家の扉にはすずがついていて、「ご用のかたはすずをならしてください」と書かれていました。うさぎは、すずのひもをひっぱりました。ちり、ちり、ちり、ちり……まるで、空の星が一度にふりこぼれてくるような音がして、家の中から声が聞こえてきました。「扉のすずをならすのはだれ」きれいなやさしい声でした。

うさぎは、家の中から聞こえるやさしい声に「歌を歌ってほしいの」と頼まれました。歌の大好きなうさぎは喜んで家の中へ入っていきました。ところが、うさぎは家に入ったままでてきません。夜になっても何日たってもでてきません。すると今度は、お腹をすかせたたぬきが家にやってきました。

動物たちの歌声が春を呼ぶ、冬のファンタジー。