この絵本の内容紹介
あるところに大きな館がありました。館には金持ちの貴族が住んでいて、毎日盛大なパーティーを開いていました。「なんてりっぱな館でしょう」館を訪れた人々はみんな感心しました。館も自分はとてもりっぱな館だと思っていました。しかし、時がたち時代がかわると、館には住む人がいなくなりました。そして、館は街の片隅でひっそりとたたずんでいました。
そんなある日、男の人がやってきて「あんなりっぱな館を放っておくなんてもったいない」といいました。工事が始まりました。すると館はりっぱなホテルに作りなおされました。評判は広まり、たくさんの人が訪れるようになりました。それを見て、館はとても嬉しくなりました。そして、ホテルからレストランへと形を変えていった館は、いつからか街に欠かせない建物となっていきました。ところが……。
時代とともに姿を変えていった館の、心の変化を描いたお話。建築設計を経験した青山邦彦氏の細密画絵本。