この絵本の内容紹介あらすじ

かわいらしいうさぎたちが住む、のどかな畑の続くひなたむら。ひなたむらの交番に務める新米おまわりさんが「くにさん」です。くにさんも、このひなたむらで生まれ育ったうさぎさん。だから村のことも、村の人のことも、なんでも知っているのです。

いつものように自転車に乗ってパトロールをしていると、うさぎの子ども達が何やら騒いでいて…真ん中で泣いているのは、この村では見たことのない女の子のうさぎ「みんみちゃん」でした。おばあちゃんの家に遊びに行く途中、道がわからなくなってしまったというのです。

くにさんと村の子うさぎたちは、葉っぱでうさぎの人形を作ったり、草笛を吹いてみせたりしながら迷子のみんみちゃんを囲んで歩きます。さすが、ひなたむらで生まれ育ったくにさんは、村の遊び方も一番よく知っています。栗の実に枝を挿してスプーンを作ったり、どんぐりのシャワーを浴びたり、おいしいやまぶどうを取って食べたり。しくしく泣いていたみんみちゃんも、いつの間にかみんなと一緒に笑っています。

やっとおばあちゃんの家が見つかって、みんなも一安心。実はおまわりさんのくにさんと、このおばあちゃんとは接点が。昔から知る土地で、昔から知っている人たちと長く関わっていられる関係性はとても素敵ですね。今は立派なおまわりさんになったくにさんも、昔は泣き虫でやんちゃな子うさぎだったんだとわかるエピソードがお話の中に散りばめられています。子うさぎたちの成長を見守る大人たちの優しい視線が感じられて、あったかい気持ちになれる一冊です。