この絵本の内容紹介
治療の困難な心臓病におかされた少年が大好きな電車に乗りたいという夢をボランティアの協力によりかなえたこの感動の実話を基に描いたノンフィクション絵本。
彼の名は、新田朋宏君。大学病院で病気の治療をうけていたが、もう外出もできない。彼が電車が好きなのは、亡くなった母親が幼い時に電車のおもちゃを買ってきてくれたからだ。難病のこどもの夢をかなえるというボランティア団体の力をかり医師や江ノ島電鉄の協力のもと、朋宏君は江ノ電に乗ることができた。傍らにはドクターズカーを走らせながら。江ノ電から見える海、電車をとりかこむ生活のにおい、コトンコトンと響く心地よい電車のリズム……病気と共に生活してきた朋宏君の生きている実感の十二分に味わえる瞬間だったにちがいない。その3日後、「ぼくうまれてきてよかった?」その問いに父親から「もちろん」そうきいた彼はこの世から旅立ちました。命とは、夢とは、そう問いかける感動の一冊。