この絵本の内容紹介
スミレ姫は、野菜畑を二周三周と自転車を漕いで遊んでいました。ところが、それもじきに飽きてしまうものなのです。
スミレ姫は、どうしたものかと庭師のリオンさんに尋ねることにします。すると、庭作りを手伝ってみるのはどうだろうかとリオンさんが提案するのでした。
それを聞いたスミレ姫は、ワクワクした様子です。さっそく、リオンさんに軽い鋤を用意してもらうとバラの周りに肥料用の溝を掘ったり、雑草とニオイアラセイトウを見分けたり、庭作りのお手伝いが始まります。
それからしばらくお手伝いをしたスミレ姫は、疲れたので日陰で休憩することにします。そして、お城の庭を見渡してみると自分が手伝うには広すぎる庭だと感じるのでした。
そこでスミレ姫は、作業が楽な大きさで自分好みの庭を一から作ることに決めるのです。そして、さっそくどんな庭を作ろうかと考え始めるのでした。
ところが、そこにおハギさんが現れて、スミレ姫の泥だらけのドレス姿を見ると呆れ返ってしまいます。おハギさんはスミレ姫をお城の中に連れ戻すと、お風呂に入れて、ピアノのレッスンに向かわせます。
スミレ姫はお風呂に入っている間もピアノを弾いている間も、夕食の間やベッドに入ってからも夢見心地な様子です。スミレ姫は、どんな庭作りをしようかそればかり考えていたのです。そして、おハギさんが部屋から出るのを待ってから、画用紙とクレヨンを取り出して夜な夜な庭の設計図を描くのでした。
徹夜して完成させた庭の設計図には、スミレ姫のワクワクが詰まった、楽しくて愉快な庭が描かれます。その設計図を確認した庭師のリオンさんは、スミレ姫にぴったりの庭だと納得した様子です。
素敵な設計図が出来上がり、さっそく庭作りを始めたいところなのですが、それには王様とお妃様の許しを得なければなりません。そこで図面を持って王様達のところにスミレ姫は向かうのですが……。
スミレ姫は、庭作りの許可を得ることができるのでしょうか。そして、ワクワクが詰まったスミレ姫の庭とは一体どんな庭なのでしょうか。