この絵本の内容紹介あらすじ

ある夜のこと、クマくんはお月様を見上げながら「お月さまに、たんじょう日のおくりものをあげたいな。」と考えました。

でも、お月様のお誕生日っていつなんだろうか?
それに何をあげたらいいのだろうか?
クマくんは素朴な疑問を持ちました。

そこでクマくんは木の上に登ると、お月様に向かって話しかけることにしたのです。

「こんばんは、お月さま!」とクマくんが話しかけますが、遠すぎたのか返事はありません。なので、次にクマくんは山の頂上に登って「こんばんは!」と話しかけました。

クマくんの声は山々に響き渡り、「こんばんは!」とお月様のほうから返ってきました。クマくんは、返事が返ってきたのだと思って嬉しくなり、続けてお月様に話しかけます。

クマくんが「たんじょう日、いつですか。おしえてください。」と声をかけると、お月様から「たんじょう日、いつですか。おしえてください。」と同じ言葉が返ってくるのでした。

お月様から返事が返ってきたと思ったクマくんは、お月様に向かって「えぇとね、ぼくのたんじょう日はあしたです!」と答えます。すると、お月様もクマくんとまったく同じ「えぇとね、ぼくのたんじょう日はあしたです!」と答えるのでした。

クマくんは無事にお月様にお誕生日の贈り物を渡すことができたのでしょうか。

この絵本は、クマくんとお月様がお話をしているようですが、お月様の声の正体は、実は山に声が反響して返ってくる「やまびこ」だったのです。そうとは知らないクマくんがお月様と話をしていると勘違いした様子が微笑ましく感じます。

このお話は、お月様の声の正体を描きませんが、クマくんの純粋な心と優しさが描かれています。