この絵本の内容紹介
森林は、さまざまな災害に襲われる。雪害と寒害、なだれ、干ばつ、台風などの気象災害や地すべり、山火事などの跡をとどめる樹木と、たくましい再生力。自然災害を受けやすい条件と、森林を守る知恵についても考える。
目次
粘土と雪が山の上にも水田をつくり、自然のめぐみをあたえてくれる
粘土地帯に積もった豪雪は、雪どけとともに思わぬ災害もまねきやすい
地すべりが起こった所では、樹木の形にそのあとをとどめている
山火事は落雷や自然発火ではなく、人間の火の不始末によって起こる
火はみるみる燃え広がり、延焼を食い止める必死の作業は続く
春のフェーンと夏の干ばつは、とくに乾燥に弱い若木を直げきする
森林は火山の爆発によって全めつするが、意外に強い再生能力を持っている
噴火の後からやってくるおそろしい災害、土石流との必死のたたかい
台風は森林をおそい、一度に収穫10年分を風倒木にすることもある
たおれた古い木のうえに新しい木が育つ倒木更新は、すばらしい自然の生命力だ
冬、若いスギは凍傷を負い、赤茶ける
たった一日の雪あらし、そのしめった大雪が30年間の苦労をひきさいた
雪害で全めつした森林には、もともと被害を受けやすい条件があった
降り積もった雪の沈降力は、校庭の鉄棒も曲げるほどの強さがある
雪の重圧から身を守るため、若木は幹の一部を根にかえて生き延びる
ブナの林をスギの林に変えようとして大失敗した話
森林のたおれた木や折れた枝は、過去のなだれの様子を教えてくれる
曲がっても折れても生長し続ける、若いスギたちのたくましい生命力
年輪を注意深く見ると、木が受けた災害や回復の様子が読み取れる