この絵本の内容紹介あらすじ

松(パイン)の実に似た果実(アップル)だからパイナップル。コロンブスが新大陸から持ち帰った。生命力が強く、沖縄では芽を山中に隠し戦火を逃れた。タネを探してまいてみよう、頭の葉を植えて育ててみよう。

目次

くだものの王さま、王さまのくだもの
マツボックリに、そっくり!
冠のような葉、どこが果実?
世界におよそ150種もある!
ふるさとの南アメリカからヨーロッパへ
缶詰で人気になって世界へ
パイナップルが日本へやってきた!
沖縄のパイナップル産業
広大なプランテーション
パイナップルの一生と栽培ごよみ
いろんな芽でふえるたくましさ
タネをみつけた! まいてみよう!
パイナップル科の仲間は、タフな植物
葉をふやして、大きな株にしよう
花が咲いた! 実ができた!
さぁ、食べよう!
酵素のはたらきを調べてみよう!
ドライ、ジャム、パインケーキ
未来へ向けて……
あとがき

詳細

果実の上に葉が生えている、個性的な姿のパイナップル。スナックパインのようにちぎって食べられるのは、小花が集まって集合果となっているから。芽(えい芽、吸芽)を使って栽培し、果実の頭の部分(冠芽)からも育てられる。アナナス科のパイナップルはCAM植物といって昼間は気孔を閉じて水分の蒸散を防ぎ、夜に気孔を開いてリンゴ酸をつくり、それを糖に変えて利用するので乾燥や高温に強いしくみをもつ。大航海時代にふるさとの南米からヨーロッパに伝わったのは芽の強い生命力のおかげ。戦時中、沖縄では戦火をさけてパイナップルの芽を山中に隠し、戦後にそれを使って新たに栽培をはじめた。国内では石垣島や西表島、沖縄本島北部が産地。強酸性で作物生産に適さないとされてきた土壌でこそパイナップルは栽培できる。沖縄は缶詰加工用が主だったが、輸入自由化がきっかけとなり生食用パインの育種がさかんになり一般にも出回るようになった。香り高いパイナップルが世界に広まったのはどうしてか、その歴史や生命力の強さを自分で育てて体験する。

絵本「パイナップル」の一コマ
絵本「パイナップル」の一コマ2
絵本「パイナップル」の一コマ3