この絵本の内容紹介
娘さん夫婦による介護が難しくなり、やむなくホームホスピスにきた清子さん。でも、自分らしく人間らしい生活の中で新しい友もでき、家族と深く理解し合えるように、そして娘さんは添い寝しながら母を看取りました。
東京の郊外に暮らす清子さんは、夫をがんで亡くしてから、自宅で一人住まいをしていましたが、やがて娘さんたちが泊まるようになりました。
しかし、娘さん夫婦にとって、仕事や家事をしながら親の介護することは、かんたんではありませんでした。
そばにいたいけど……、もう無理。
そう思っていたとき、ホームホスピス「楪」という、病や障がいがあっても、最期までその人らしく暮らせる、「お家」が近くにできたことを知り、やってきました。
はじめは、家を追い出されたようにも感じたそうですが、新しいお友だちとなかよくなり、娘さん夫婦とも深く理解し合えるようになっていきました。
清子さんが息を引き取るとき、娘さんは、添い寝をしながら看取りました。
自宅では介護しきれなかったけど、ここで、母が望むようなときをすごせたそうです。
不思議な満足感と幸福感――。
「母とすごした最後の日々は、夢のような時間でした」。