この絵本の内容紹介
新品のクレヨン達は誰にも使ってもらえず、退屈な日々を過ごしていました。
「ずうっと、しんぴんの ままなんて もういやだよ」
ある日、黄色のクレヨンはそう言って、箱を飛び出しました。そして、机の上をトットコトットコ走っていき……、大きな白画用紙を見つけるのでした。
みんなで一緒にお絵描き
黄色のクレヨンは、さっそく白画用紙に蝶々を描いてみました。そして、その描き心地の良さに大喜びしました。
「そうだ。ちょうには、おはなが ひつようだね」
そう言って、今度は赤とピンクのクレヨンも呼んできました。大きな白画用紙を前に、その二つのクレヨンは大喜び。さっそく、チューリップやコスモスを描きました。
「そうだわ。おはなには、はっぱが ひつようよ」
ピンクのクレヨンはそう言うと、今度は緑と黄緑のクレヨンを呼んできました。大きな白画用紙を前に、その二つのクレヨンも大喜び。コスモスの葉っぱやチューリップの葉っぱを描きました。
「そうだ、おはなには じめんも ひつようだよ」
「ついでに きも うえましょうよ」
クレヨン達は大盛り上がりで仲間達を次々と呼びました。茶色や黄土色のクレヨン、さらには青と水色のクレヨンもやってくると、あっという間に白画用紙は賑やかな絵で溢れました。こうしてクレヨン達の初めての絵が完成したのです。
黒のクレヨンは仲間外れ!?
「ねえ、ぼくは? ぼくは、どこを かけばいいの?」
最後に黒のクレヨンがやってきて、他のクレヨン達に尋ねました。けれども、どのクレヨン達も苦い表情を浮かべました。
「くろくんは、まにあってるよ」
「きれいに かいたえを くろくされたら、たまらないよ……」
黒のクレヨンは仲間外れにされてしまい、すっかり落ち込んでしまいました。それでも、他のクレヨン達はお構いなし。画用紙の白いところがなくなるほど、勝手気ままに色を加えていきました。
ところが——、クレヨン達は突然と口喧嘩を始めました。色の上に色が重なり、画用紙が目も当てられないほど汚れてしまったからです。
そんなとき、シャープペンのお兄さんがやってきて、黒のクレヨンに内緒話であっと驚く提案をするのでした。
その提案を受けた黒のクレヨンは、画用紙を端から端まで真っ黒に塗り潰し……。
ピクトブック編集部の絵本談議
黒のクレヨンは何を始めたんだろう? 続きが気になるね!
それは読んでからのお楽しみ!
でも少しだけ話すと、黒のクレヨンが意外な活躍を見せるんだよね!
しかも、シャープペンのお兄さんも協力して!
うんうん。
黒のクレヨンのサプライズは、驚きと勇気を与えてくれるのかもね♪