この絵本の内容紹介あらすじ

「お母さん おやすみなさーい」

電気を消してベッドに入ると、色んな音が聞こえます。なんの音だろう?もしかしておばけかな……。

カタカタ カタカタ 時計の音です。ヒューヒューは風の音です。フフフ ハハハ おばけの声かな?
ちがうちがう、お隣さんの笑い声が聞こえただけです。

ニャーオ ニャーオ 猫がお外で鳴いています。もしかして、おばけに追いかけられてる?
ちがうちがう、喧嘩をしているだけです。

ウォーン ウォォーン 犬が吠えています。おばけに向かって吠えてるのかな?
ちがうちがう、犬が遠吠えで仲間を呼んでいるんです。

ドーン ドーン! ドーン! ドスーン! 大きな音が聞こえてきます。ひょっとして大きなおばけかな?
ちがうちがう、きっと花火がどこかで打ちあがった音です。

そう思うことにしますが、子どもの想像力はドンドン広がっていきます。暗闇の中から大きな影が街を横切って、お家へ近づいてきます。

大変!お家が持ち上げられちゃった!ポチャリと音がして、今度は水の上に浮かべられてしまいます。お家はどうなってしまうのでしょうか?

夜中に色んな音が気になって眠れないことは大人でもあることです。しかし、子どもは想像力が豊かなので、おばけなど怖いものをつい想像してしまいます。
街が寝静まったあと聞こえてくる、時計の音や動物の鳴き声、お隣さんの話し声、風や川など自然の音は、寝ようとすればするほど聞こえてきます。
気にしないようにすればするほど、耳が研ぎ澄まされて想像が膨らんでしまいます。

夜中を舞台に繰り広げられるお話が怖さと幻想的な雰囲気を演出し、読んだあと不思議な気持ちになる絵本です。