この絵本の内容紹介
がんばりすぎてしまう人たちへ贈る絵本
大きな建物で働く、仕事熱心な森のなまけものは、どんなに忙しくて、くたくたになっても、昼も夜も休まず働きつづけていました。
ところが、ある朝、身体がなまりのように重く、起きあがることができません。
「こころの かぜに かかってますから おしごとは とうぶん おやすみしてください」
お医者さんにそう言われて、なまけものの言葉にならない気持ちは、涙になって溢れ出してしまいます。
落ち込んで家に閉じこもってばかりのなまけものを、友達のねずみがピクニックに誘い出してくれました。
「がんばれないひが あっても だいじょうぶですよ」
この日を境に、時間をかけて少しずつ元気を取り戻していきます。
「がんばれない自分」を責めてしまったことが、私には何度もあります。
これ以上はがんばれない苦しみ、立ち止まってお休みすることへの後ろめたさ、終わりが見えないことへの焦り……。
あの頃の私と同じように苦しんでいる誰かの背中を、そっと押すお手伝いができたら嬉しいです。
───あとがきより
編集者からのコメント
がんばりすぎて自分を苦しめてしまうことは、誰しもあるのではないでしょうか。
著者自身もなまけもののように、適応障害で仕事に行けなくなり、休職を経験しました。
移り変わる繊細な心に寄り添い、前を向く勇気を与えてくれる物語です。
第13回絵本出版賞煌めきフューチャー賞受賞作品。




