この絵本の内容紹介あらすじ

不思議なお面をかぶったねこと、無邪気な女の子の友情物語。

ナーシャは少し変わったねこ。
いつもお面をかぶっているのです。
まちの人たちは「ヘンだ」とからかいますが、顔さえ見られなければ平気です。

ある日、一人の女の子ミリが、ナーシャのあとを追いかけてきました。
ナーシャが街へ出かけるたびに現れて、いろいろな手でお面をはがそうとします。
逃げてばかりだったナーシャの心も、だんだんと変化していって…

「ボクといると 『ヘンな子』っていわれない?」
「みんなとちがう子のほうがおもしろいでしょ」

人付き合いがうまくできないねこと、好奇心旺盛な無邪気な女の子。
とまどったり、離れたり、また近づいたりしながら、どんな関係を築いていくのでしょうか。
周りと違うことに生きづらさを感じている人、そのまわりの人、人間関係に悩みを抱える人に届けたい。
多様性(ダイバーシティ)を考えるきっかけになる絵本です。
第13回絵本出版賞煌めきフューチャー賞受賞作品。

編集者からのコメント

周りから見ると「ちいさなこと」と思っても、その些細な事が忘れられなくて、心を閉ざしてしまっている人が、あなたの周りにもきっといるはず。
お面を被ったナーシャのように、「隠れてしまいたい」と感じていたり、「生きづらい」「しんどい」と思っているのかもしれません。
もし、あなたが「お面をかぶっているほうがヘンなのに」と感じるならば、今は心が元気なのかもしれません。

「周りと違う」ことを、本人も周りも優しく受け止められる、そんな世の中になってほしい、という祈りをこめて、この絵本をお届けします。
読み手の心の状態で、ナーシャ、ミリ、それぞれの立場で物語を味わえるのも魅力です。
南ヨーロッパの街並みを思い起こさせる美しい絵も、お楽しみください。
創作系レーベルkeuの絵本として、遊び心を大切に、デザインや仕上げにもこだわった一冊です。

絵本「ナーシャとミリ」の中面
絵本「ナーシャとミリ」の中面2
絵本「ナーシャとミリ」の中面3
絵本「ナーシャとミリ」の中面4