この絵本の内容紹介あらすじ

いつか平和の星が輝きますように

丘の上のアパートに住むハナとカイは 毎晩、屋上で星をながめるのが大好きでした。
ふたりで夜空に飛び出せば 星の川を渡り、巨大なさそりに星の弓矢で立ち向かう大冒険です。

ところが……
ある月のない夜、とつぜん戦争がはじまり 大好きな町のなにもかもが壊されていきます。

必死に逃げていた、そのとき なにかがカイの身体をつらぬきました。
ハナがいくら呼びかけても、カイは動きません。
「どうして?」
ハナは空へと駆け上がり、つぎつぎと星をおとしてしまいます。
戦車の上に、戦闘機の上に、そして、音楽家や赤ん坊の上に…

どうして軍隊は人をころしていいのか。どうして戦争がなくならないのか。
子どもたちのまっすぐな問いかけに、おとなたちは答えられるのでしょうか。
この本を読む子どもたちがおとなになったとき、悲しい星を落とさなくてもすむように。
───あとがきより

編集者からのコメント

前作『100億キロメートルの旅』に続き、スクラッチアートを取り入れた作風で描く美しい星空が印象的。
戦争や対立の根本的な問題について、大人にも強く問いかけるような物語です。
第13回絵本出版賞煌めきフューチャー賞受賞作品。

絵本「星をおとした少女」の中面
絵本「星をおとした少女」の中面2
絵本「星をおとした少女」の中面3
絵本「星をおとした少女」の中面4
絵本「星をおとした少女」の中面5