この絵本の内容紹介
どのカタチもみんなちがって、みんないい
まるいせいじん、さんかくせいじん、しかくせいじんは自分のかたちが大好き。
「まるいっていいよね。カスタネットもすずも、タンバリンもまるだよ」
「さんかくはきれいだよ。うっとりするおとの、トライアングルはさんかくだもの」
「しかくはきちんとしています。ピアノのけんばんはしかくなのですから」
かたちが変わるぐにゃぐにゃせいじんは、なにも言いませんでした。
そんなある日、ぐにゃぐにゃせいじんが、みんなの顔をひっぱって、まるいせいじんは、さんかくや、しかくに。
しかくせいじんは、まるや、さんかくに。
さんかくせいじんは、しかくや、まるに。
さんかくせいじんと、しかくせいじんは、おもしろくてたまりませんが、まるいせいじんは、さんかくやしかくになった顔に、手をあてて「うーん」とうなりだしました。
それをみて、しかくせいじんは悲しそう。
さんかくせいじんは、「さんかくがへんだっておもったんだろ?」とぷんぷんして、にらみあいがはじまります。
でも、ぐにゃぐにゃせいじんが、もう一度、みんなの顔をひっぱってかたちを変えると、3人はあることに気がついて…。
さて、3人が気づいたこととは、何だったのでしょうか。
ほかの人の身になってみて、初めてわかることがある。
思いやりのある世界に欠かせない、大切なことがつまった一冊です。
編集者からのコメント
ぐにゃぐにゃせいじんは、どうしてみんなのかたちを変えたんだろう。
まるいせいじんが、「うーん」と、うなっていたのはなぜだろう。
「自分が一番大好き」だけでは、どうしてうまくいかないんだろう。
ついつい、考えてしまいます。
個性的で可愛らしい4人の星人たちは、私たち人間の世界にもいるのではないでしょうか。
シンプルで可愛らしい、一色ならではのイラストが、普遍的なテーマをより身近にしてくれます。



