この絵本の内容紹介
天草の銘品「南蛮てまり」に秘められた”伝説”と、若い2人の”愛”が紡ぐ、究極の創作ラブストーリー
青い海に囲まれた、熊本県の南西部にある天草諸島。
豊かな自然と文化に育まれてきたこの場所には、かつて起こった戦いの歴史が残っています。
厳しい年貢の取り立てを受けていた農民や宗教弾圧を受けていたキリシタンが反発し、さらに幕府と戦うためにと大勢の人が集まったことで歴史上最大規模となったといわれている「島原・天草一揆」。
その先頭に立ったのが、まだ10代の若さだったという天草四郎でした。
しかし、一揆軍は戦いに敗れ、四郎は悲運の死を遂げたとされています。
この絵本に登場する主人公は、そんな天草四郎の恋人として、今も伝説に名を残す乙女・路香(みちか)。
四郎が路香に贈ったと言い伝えられている”てまり”が、悲しい戦いによって傷ついた天草に奇跡を起こす物語です。
そして、なぜ龍は天草に現れたのか。
天草に現れた龍の正体は?
そもそも、”龍”とは何なのか……純粋な想いに心打たれる一冊です。
編集者からのコメント
“悲劇の英雄”として描かれることが多い天草四郎ですが、天草の魅力に心惹かれたという著者によって、四郎と路香が人間らしく、さらに愛情溢れるキャラクターに描かれています。
キャラクターたちの心情が生き生きと伝わる美しいイラストも本作の魅力。
路香の揺れ動く心や、路香と四郎が想い合う様子を繊細に描いています。
物語のポイントとなる龍のダイナミックな姿も見事に表現され、物語はクライマックスに向けて最高潮に。
切なくも、どこか心温まる、ちょっと不思議な四郎と路香のその後のおはなしを、ぜひ一緒に見届けてください!
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