この絵本の内容紹介
ひとりぼっちなのはなぜ? やじろべえはなにもいわず、ゆーらゆら
第5回絵本出版賞「大人向け絵本部門」で最優秀賞を受賞した『こねことコート』以来、第2作目となる本作。
島を守りつづける大きなやじろべえ。
たったひとりでやじろべえの世話をするモヨ。
モヨのお父さんも、おじいさんも、ずっとこの仕事をしてきました。
ところがモヨは、やじろべえのこわい夢ばかりみるようになり、とうとう逃げ出してしまいます。
だれにも会いたくなくて、かくれて過ごしていると、お母さんの友だち、やまねこのおばさんに出会いました。
そして、おばさんのふしぎな魔法に勇気づけられたモヨは、おおいそぎでみんなのもとに帰ると、ずっと言えずにいた気持ちがあふれ出ます。
いつもと変わらないやじろべえはモヨのこころをやさしくゆらすのでした…
編集者からのコメント
やじろべえのことが嫌いになりそうだったモヨですが、だれかのやさしさに触れ、勇気を出してみんなのところに帰ると、変わらずゆれているやじろべえの姿にほっとするのでした。
やじろべえはモヨの鏡のような存在。
生きていくことの苦しみと喜び。
自分だけがひとりぼっちでいるような気持ちを、やさしく癒してくれる。
孤独な魂の救いを描いた名作絵本です。