この絵本の内容紹介あらすじ

涙のあとに希望が見えてくる絵本。 魂を持つ「泣く木」の伝説が、令和の時代に不死鳥のごとく蘇りました!!

北海道栗山町に伝わる「泣く木」の伝説から、この絵本は生まれました。
「泣く木」伝説は、地元の人たちの間で語り継がれてきた、ちょっぴり悲しい物語です。
人に降りかかる悲しみにそっと寄り添いながら、北の大地に枝葉をひろげ、その身内に「魂」を宿して何百年という長い歳月を生きてきた、聖なるハルニレの木の物語。
その物語の深さとやさしさに共感した人々の協力を得て、このたび「泣く木」伝説は一冊の美しい絵本になりました。

物語のすばらしさもさることながら、繊細で力強いタッチで描かれた鉛筆画の線や形は、物語以上に多くのことを語りかけてきます。
白と黒だけの表現なのに、そこには豊かな色彩が潜んでいます。
色彩にあふれた環境で育った子どもたちの目にも、きっと、その美しさは伝わるでしょう。

「木霊っていうのはな、木に宿っている魂のことだ。それも、樹齢が百年も二百年も超えて、長い年月を生きている樹木に宿っている魂のことだ」
ーー本文より

本作は、第7回絵本出版賞優秀賞受賞作です。

編集者からのコメント

カラフルな色彩の楽しい絵本ではありません。
けれどもこの絵本は、子どもたちのやわらかな心に種子を蒔き、ゆっくり成長して、やがて美しい花を咲かせるでしょう。
読み聞かせにもこの1冊を。

絵本「木霊」の一コマ
絵本「木霊」の一コマ2
絵本「木霊」の一コマ3
絵本「木霊」の一コマ4