この絵本の内容紹介
アウシュビッツと石巻。希望を持ち続けた子どもたちの奇跡のお話
第2次世界大戦中、強制収容所に送り込まれた多くの子どもたちが命を奪われました。
しかしそのなかで奇跡的に助かった子どもがいました。
生きていくことを諦めず、絵を描くことで夢をもちつづけた子どもたちです。
その強い気持ちは、時空を超えて、東日本大震災後の日本でも奇跡をおこします。
【絵本によせて】
第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが作ったチェコのテレジン収容所には、15000人の子どもが入れられていました。
その後、アウシュビッツという殺人工場に送り込まれ、子どもたちのほとんどは殺されてしまいました。
しかし、奇跡的に100人の子どもが助かりました。その助かった子どもたちは、絵を描くことによって夢を持ち続けた「将来の夢」という心の支えがあったことが分かりました。
そんなお話をしてくださったのが、ノンフィクション作家の野村路子さんです。
野村さんは、子どもたちが残した絵と出合ったことをきっかけに、絵を見せながら事実を伝え、全国各地で展覧会や講演会を続けてきました。
2011年3月11日、日本では大震災が発生しました。たくさんの子どもが亡くなり、また、助かった子どもたちの心にも大きな傷が残りました。
野村さんは、テレジンの子どもたちと重なったのか、石巻で子どもたちと一緒に絵を描き、将来の夢を語ってもらいましょうと私に声をかけてくれたのです。
夢中になって絵を描く子どもたち。そんな様子を神様が見ていたのか、子どもたちの絵がJAXA国際宇宙ステーションに打ち上げられることになりました。
野村さんの「創造することは生きる力になる」。
この素晴らしい言葉を、絵本を通し、夢、そして希望を持つ大切さに繋いでいっていただけたら幸いです。
絵っせすと まえだゆうこう