この絵本の内容紹介
今日、家族でやって来たのは国立博物館。
「あっちに おおきな りょうりゅうが いるよ!」
「こっちには きれいな かいが あるわ!」
広くて大きな建物の中には、面白そうなものがたくさん展示されています。
たくさんの展示を見ていると、お父さんが子ども達に質問します。
「このシマウマと フサホロホロチョウを くらべてみると なにが わかるかな?」
シマウマの方がフサホロホロチョウより大きい。
シマウマの足は4本でフサホロホロチョウの足は2本。
子ども達は『比べることは違いを見つけること』なのだと学びます。
すると、お兄ちゃんが妹に向かって「ぼくの方が背が大きい」と言い始め、妹はお兄ちゃんに向かって「私の方が髪の毛が長い」と言い始め、口喧嘩になってしまいました。
「あらあら ふたりとも けんかを している ばあいじゃないわ」
お母さんが子ども達をなだめると、次はテキパキと分類を始めました。
・大きさで分ける
・色で分ける
・模様と形で分ける
・足の数で分ける
分類することで違いがハッキリすることを知った子ども達。その様子を感心して見ていたのが、博物館の研究者です。そして博物館の研究者は、博物館の秘密を教えてくれました。
その秘密とは、博物館の展示物の並べ方。背の順に小さいものから順に並べたり、足の数が少ないものから順に並べたり……。世界中の様々なものを比べたり分けたり並べたりしながら博物館を作っていることを教えてくれるのでした。
博物館の秘密を知った子ども達は、胸のドキドキが止まりません。家に帰り着くと、家にあるものを比べたり分けたり並べたり。博物館を作るのを真似して子ども達は仲良く遊ぶのでした。
図書館よりも動物園よりも美術館よりも馴染みが薄い。博物館には難しいものがたくさん並んでそう……。そう思う方も多いのではないでしょうか。
ところが、博物館の展示方法を知ると、なんだか博物館に出掛けてみたくなるはずです。この絵本を楽しんだ後は、実際に博物館に足を運んでみてはいかがでしょう。絵本の楽しみが2倍にも3倍にも広がります。