この絵本の内容紹介
木々をせん定し、枝葉をまとめてすてる。
石をみがき、水面にうかんだ葉をかきあつめる。
地道な作業のさきに、あるべき庭の姿がみえてくる--。
日本の庭になくてはならない庭師の仕事をつぶさにみつめました。
「はたらく」って、なんだろう?
朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。
大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。
シリーズのことば
「将来、なにになりたい?」
大人は子どもになにげなく質問します。
答えはさまざま、時代のうつりかわりとともに人気の職業があるようです。
しかし、サッカー選手でも花屋でも、おなじ職業だからといって、おなじようにはたらき暮らしている人はいません。
ぼくらの生活は、だれかの仕事のおかげで成り立っているはずなのに、彼らが日々なにを思い、どんなふうに暮らしているのかはあまり知りません。
夜道で足をとめて星空を見上げるように、目の前を通りすぎる いろんな「はたらく」を見つめたい。
大人も子どももおなじ地平に立って、はたらくってなんだろう、と考えてみる。
そんなふうにして、このシリーズをつくりたいとおもいます。
推薦者
●石井ゆかり(ライター)
私の仕事は「占いの記事を書くこと」だけど、これは「はたらく」に入るのかな?とつぶやいたら「私は楽しみに読んでいます、りっぱな仕事です」と言ってくれる人がいた。
はたらいたらかならずその向こうに、そのはたらきを受け取る人がいる。
人だけでなく、動物や、山や海も、はたらきを受け取ってくれることがある。
●ウスビ・サコ(京都精華大学 前学長)
「働くことと祈りは同じである」とは、ある地域の文化の深い教えです。
かつての都市社会では、働くことは生きることの喜びを感じる手段でした。
仕事は自分と向き合う機会を与え、響き合う社会の実現に寄与します。
このシリーズを読むことで、自分自身が見えてくる感覚を抱くのは、私だけではなく他の読者にも共通する体験かもしれません。
働く喜びと自己発見を通じて、私たちはより豊かな社会を築けると信じています。