この絵本の内容紹介あらすじ

あーあ、雨が降って運動会が中止になるといいのにな。お腹が痛いって言って休んじゃおうかな。こぶたのブブタンはかけっこでいつもビリ。だから運動会が嫌いなのです。ブブタンがそうやって運動会を休む方法を考えていると「やすんじゃダメ!」という声が。それは、たぬきのポンスケでした。

励ましの言葉なのかと思ったら「ブブタンがやすんだらオレがビリになっちゃうだろ。かっこわるいからオレビリはいやだよ。」とポンスケ。さすがにこの言葉にはカチンときたブブタン。心の中に熱いものが燃え始めます。「ポンスケをビリにしないためにはしるなんてごめんだ!」あんなに嫌いだったかけっこを毎日練習するブブタン。パパにコツを聞いたり、走り方の本を読んだり、日が暮れるまで練習を続けるのでした。

そして、運動会当日。かけっこのスタートでブブタンは静かな闘志を燃やしていました。「ポンスケなんてぬいてやる。」ところが、ポンスケを抜いたところで足がすべって転んでしまうブブタン。その横をポンスケが追い越していきます。ぐっと涙をこらえるブブタンは、「くやしい!つぎのしょうがいぶつきょうそうでほんきのしょうぶだ〜。」とあきらめません。

もう、休んじゃおうかな。なんて考えていたブブタンとは別人です。悔しいという気持ちが原動力となり、弱気な自分を変えることができました。子ども同士の世界は時に残酷で、何気ない言葉や態度が相手を傷つけてしまうのではと親の方が心配になることも。でも子どものスイッチは、どこで急にオンになるかわからないものですよね。お互いを高め合える「よきライバル」が見つかると、子どもはどんどん成長していけるのかもしれませんね。