この絵本の内容紹介あらすじ

自由になれるのは「死」だけ――アフリカの奴隷貿易の歴史を知っていますか?

今から二百年以上も昔のガーナ。平和な村を奴隷狩りがおそいました。ダウダは、鎖につながれ、奴隷市場のあるサラガの町へ連れてこられました。そして、わずかな塩とひきかえに、アメリカ大陸へと売られていったのです――。奴隷をつなぐくいを幹に打たれたバオバブの古木が、見守りつづけた悲しい歴史を語ります。

〔出版によせて〕
ユネスコは、アフリカ諸国のイニシアチブにより、奴隷制度がもたらした影響を明確に見極め、寛容の文化と平和な共存を広めるために「奴隷の道」プロジェクトを1994年に立ち上げました。
(中略)
「サラガのバオバブ」のような、奴隷貿易の歴史をわかりやすく伝える絵本が日本語で出版されたことを、ユネスコ事務局長として、そしてアフリカに親近感を持つ一日本人として大変嬉しく思います。この本が世界中の人びとの尊厳と平等を願う多くの人の手にとられることを、心よりお祈りいたします。
ユネスコ事務局長 松浦晃一郎