この絵本の内容紹介
長く生きるものの宿命として、今までたくさんの友達を見送ってきたゾウガメは、そんな思いをするなら、もう友達などいらないと思っていた。
だから、毎日、自分の甲羅に乗って、おしゃべりしにくるヒワのことがうっとうしくてならない。
でも、ある日、自分と同じくらい長生きの「ゾウ」という生き物の存在を知り、ゾウガメは胸がおどった。
そんなゾウガメのために、ゾウをさがしてくると言って、海のかなたに飛びたったヒワだったが、幾日も戻らなくて……。
自分の身近にいる、かけがえのない大切な存在に、改めて気づかせてくれる作品です。
【ここがポイント】
・大切な人の存在に改めて気付かせてくれます
・安東みきえさん久々の絵本です
・ミロコマチコさんの大胆かつ繊細な表現が魅力
【編集者コメント】
この作品は、安東みきえさんが所属している同人誌「あける」に掲載されていた短編童話を絵本にしたものです。
最初、この作品を読んだとき、ゾウガメの心の揺れに胸がしめつけられ、涙があふれてきました。
(この作品をぜひ、絵本で出させていただきたい!)
そう思ったときに、すぐに頭に思い浮かんだのが、ミロコマチコさんの描くカメでした。
ミロコさんの描く動物は、それぞれ個性豊かで、観る人に力強く何かを語りかけています。その表現力でぜひ、ヒワの、ゾウガメの心の内を描いていただけたら――。
そして、この絵本ができました。百聞は一見にしかず。ぜひ、ご覧ください!