この絵本の内容紹介
あたしは、炊きたてのご飯をよそいます。お父ちゃんにしたように、こんもりと、たっぷりと――。
昭和30年代の佐渡島を舞台に、大黒柱の父を失った農家の一年を、少女の目を通して描きます。
月命日ごとに僧侶を呼んでご飯をふるまい、父を偲ぶ家族。新米が実るころ、新しい命が誕生します……。
【ここがポイント】
・作者の幼少時代をもとに描かれました
・亡き人を偲ぶ心の大切さを伝えます
・迫力ある絵は短編映画のようです
【編集者から】
私の家には、月に一度、炊きたてのごはんをよそい、父親のたましいを迎える「つきごはん」という日がありました。
私の誕生を見る前に、天国へ旅立った父。
「つきごはん」の日は、会ったことのない「父親」という存在を、胸に感じさせる大切な日だったのです――計良ふき子