この絵本の内容紹介
えなは、東日本大震災の津波で大好きなお母さんを失ってしまいます。
何で助けられなかったのか、何で自分が生き残ってしまったのか、小さな胸で日々葛藤をくり返していたある日、目の前に不思議な少年が現れて……。
えなの魂の救済とは――? 残された遺族の心のケアを改めて見つめる作品です。
【ここがポイント】
・詩的なやわらかい文章です
・幻想的で美しい絵
・心の癒し
【編集者コメント】
まだ6才の主人公、えなが、震災の津波で帰ってこなかった母を思い、自分が何もできなかったこと、自分が生き残ってしまったことを後悔し、責める姿に胸が痛みます。
一方、天国に先に逝ってしまった人も、やはり同じように残した相手を思い、自分の人生を自分らしく歩んでいってほしいと願っている――。
これは、そんな思いを「月の貝」を通して知った少女が、癒され、新たに歩み出すまでを叙情的に美しく描いた作品です。
残された人の魂の救済とは何なのか――?
改めて共に見つめ直し、今ある命をせいいっぱい生きることの大切さを伝えられたらと思います。