この絵本の内容紹介
「はやく おきなさい! また ねぼうでしょ」と怒られても、僕はお母さんのことが大好き。もし、「おはよう」と言いながら優しく抱きしめてくれたなら、僕はお母さんのことがもっと大好きになります。
「はやく かお あらって!」と怒られても、僕はお母さんのことが大好き。もし、「かおを あらうと きもちいいね」と笑ってくれたなら、僕はお母さんのことがもっと大好きになります。
「ぐずぐず しないで はやく きがえて! おくれちゃうでしょ」と怒られても、僕はお母さんのことが大好き。もし、「うわーすごい! ひとりで ちゃんとできて えらいぞー」と褒めてくれたなら、僕はお母さんのことがもっと大好きになります。
ご飯を食べているときも、お手伝いしているときも、遊んでいるときも……いつでも僕はお母さんに怒られてしまいます。それでも、僕はお母さんのことが大好きです。
怒ってばかりのお母さんも内心では子どものことが大好き。「はやく!」「いいかげんにしなさい!」「ちゃんとしなさい!」と、ついつい怒ってしまいますが、本当はそんな言葉を子どもに向けたいわけではないのです。
子どもを怒ることは大切なことですが、怒ってばかりいるのは正しいことでしょうか。感情的に怒ることもあれば、勘違いで怒ることもあるはず。そして、あとになってから怒ったことを反省することもあるでしょう。
そんな怒ってばかりのお母さんのことを、子どもはいつでも許してくれます。お母さんは、そんな子どもに甘えてしまっていることがあるかもしれません。「おかあさん だいすきだよ」といつでも言ってくれることに安心してしまっていることがあるかもしれません。
この絵本は、どのように子どもと接したいのかを改めて考えさせてくれます。無条件に愛してくれる子どもだからこそ、ついつい無意識に怒ってしまいますが、子どもには意識的に愛情を注ぐことが必要なのです。もし言い方を少しだけでも変えられたなら、子どもの笑顔がもっと増えるはずです。