この絵本の内容紹介
学校帰り、ひとりぼっちで川の水を見ていたぼく。そこでぼくは雪柄のセーターのおじさんに、ふしぎなことをおしえてもらう。名作『くまとやまねこ』の夢のコンビで贈る、いのちの物語。
20万部のベストセラー『くまとやまねこ』から14年──
夢のコンビが贈る、いのちの物語
「耳をぎゅうっとふさいでごらん」
学校帰り、ぼくはひとりで川の水を見ていた。
そこに雪柄のセーターのおじさんがあらわれて、ふしぎなことをおしえてくれた……
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本書に寄せて
ああ、これはわたしの物語りだ、と思いました。
わたしにも橋がありました。
水辺のシーンでは少し泣きました。
──落合恵子(作家・クレヨンハウス主宰)
ひたひたと水かさを増し流れてくる春の川を見ると、この本のページをめくった日のことを思い出します。
ここに居ない人々と繋がり、私を救った澄んだ流れを眺めていた日のことを。
──ロバート キャンベル(日本文学研究者)
橋の上から始まって、心に橋をかける物語。
くまがやまねこと出会ったように、ぼくにおじさんが現れたように、君にはこの絵本があると、子どもたちに伝えたい。
──俵万智(歌人)
著者メッセージ
『くまとやまねこ』が出版されてから、たくさんの方とお会いしたりお手紙をいただきました。
そのなかで、なぜくまはふたたび外にでかけたのだろう、それを伝えたいと思ったのが『橋の上で』のはじまりです。
自分が世界の一部であることを知るとき、それは自分の中にある世界に気づくときでもあるはずです。
心の中のその世界とのあいだに橋を架け、つながりを実感することは、困難や思いがけない出来事を乗り越えていく力になると信じています。
──湯本香樹実
初めてこの本のテキストを読んだ時、自分の小学生の頃を思い出しました。
主人公の男の子と同じように「今、ここから……」と、思い詰めて立ちつくした日がありました。
その時の気持ちを目印にして、少しずつ絵を描いていきました。
あの時の自分に向けて手紙を書くように描きました。
──酒井駒子