この絵本の内容紹介あらすじ

鬼ヶ島の鬼達は、桃太郎に退治されてからというものすっかり大人しくなりました。

桃太郎が去った後、島には傷を手当てする小屋が建ちます。桃太郎やイヌやサルやキジに傷を負わされた赤鬼や青鬼が次々とその小屋に運ばれては手当てを受けたのです。

やがて鬼ヶ島にも渡し船が通うようになり、最初に島にやってきたのは村の子ども達。
初めはお互いに睨み合っていた村の子ども達と鬼の子ども達ですが、次第に仲良く遊ぶようになりました。

鬼ごっこする時、村の子も鬼の子も代わる代わるオニになって遊びます。しりとりをして遊ぶこともありました。

サルが木に吊るしたツタに掴まってターザンのように空中を飛び回れば、村の子ども達も鬼の子ども達も大喜び。

キジは、空から魚の群れを見つけては鬼の漁師に知らせたり、鬼の農夫が蒔いた種をほじくるカラスを追い払ったり、鬼達の暮らしを手伝います。

イヌはと言うと、桃太郎に付いてまわるばかりで一芸も覚えません。

鬼を退治するほど強い桃太郎にも恐ろしいものがありました。カミナリ様が雷を轟かせると鬼達はお祭り騒ぎ。ところが、桃太郎はブルブル震えて雷を恐れるのです。

鬼ヶ島の節分では、「ふくはーうち おにあーそぼ」と子ども達が叫びながら豆まき。とても穏やかに節分の日を過ごすのです。

月日が流れ、桃太郎のお爺さんやお婆さん、サルやイヌやキジがあの世に旅立ちます。その頃になると、桃太郎と鬼の親分は川原に寝そべりながら自分達の昔話に花を咲かせるのでした。

それからまた何年も何年も月日は流れ……。


この絵本は、鬼ヶ島の鬼達を桃太郎が退治した後の物語を紡ぎます。
鬼達にも日々の暮らしがあることを知ると、片側面から物事を見てはいけないということを教えられます。また、かつては敵同士だった者達がお互いに理解し合いながら穏やかな生活を築いていく様子に心がホッコリ温まります。

鬼と人間の交流を通して、みんなから恐れられた鬼ヶ島はどんな変化を遂げたのでしょう。

「〜そうな」という昔話特有の語り口がクセになるお話です。