この絵本の内容紹介
夏の初めの山奥、きらきら流れる川の水は、冷たくてとっても気持ちがいいのです。そんな川の中を泳ぐのは、ヤマメの子ども達です。
ピンクの尾びれが自慢のヤマメの子ども達は、とってもお腹が空いており、みんな虫を食べようと狙っています。
一匹のヤマメの子どもが、虫かと思って食いついてみますが、それは川を流れる葉っぱです。ヤマメの子ども達はお腹がペコペコに空いており、虫を探していると川面を飛ぶカゲロウを見つけます。
ヤマメの子ども:ピンクは、カゲロウ目がけて川面に飛び出しますが、カゲロウを狙っていたのはヤマメだけではありません。川を泳ぐ別の魚もカゲロウを狙っているのです。結局、カゲロウはヤマメよりも大きなイワナに食べられてしまいます。
ところが、イワナがカゲロウ目がけて飛び出すのを狙っているのは、ヤマセミです。イワナがカゲロウを捕食した瞬間、次はヤマセミがイワナを捕食してしまいます。ピンクは、間一髪で逃げ出すことができたのです。
ピンクは、川面の虫を見つけると、次は静かに静かに近づいて、パクッと口に入れますが、それは虫ではなく釣りの疑似餌だったのです。ピンクはこのまま釣られてしまうのでしょうか。
ヤマメの子ども達の生きる姿をとおして、山の営みを描き出した絵本です。自然の美しさや厳しさをきっと感じられるでしょう。