この絵本の内容紹介あらすじ

森を散歩していた少女は、木から落ちた一つの卵を見つけました。

絵本「かえる場所」の中面

一体、何の卵なのでしょうか?

少女の想像はどこまでも広がります。

もしもカメだったら——
もしもサカナだったら——
もしもイモムシだったら——
もしもフクロウだったら——

考えれば考えるほど、待ち遠しくて仕方がありません。

そうして思いにふけっているうちに、気がつけば夕方になっていました。

「おとうさんと おかあさんに おこられちゃう」

少女は卵を大切に手で包み、家に持ち帰ることにしました。

絵本「かえる場所」の中面2

ところが、しばらく歩いていると少女の後ろに黒い影が……

ピンッと立った大きな耳。ギラリと光るまん丸の目。するどく尖ったギザギザの歯。

「オオカミだ!」

卵を食べようと追ってきたのでしょうか。

少女は卵をそっと抱きしめ、大慌てで走り出します。

山を下り、橋を渡り、村を抜けて……

少女は一生懸命に走りますが、オオカミはどこまでも追いかけてきます。

「おとうさん! おかあさん!」

少女はようやく家に辿り着きますが……