この絵本の内容紹介あらすじ

都会の限られた自然の中でたくましく生きる

日本の夏は、いつもセミたちとともにめぐってきます。
いなかでも都会でも、その声はひびきわたります。

でも、セミたちの命は、夏の終わりとともにつきてしまいます。
成虫が生きていられるのは、たった2週間ほどなのです。

翌年の梅雨に、残された卵から幼虫が生まれ、土の中をめざします。
しかし、待ちかまえていたアリたちにつかまってしまい、ほとんどの幼虫が命を落としてしまいます。
命からがら、土の中にもぐりこんだ幼虫は、ゆっくりと成長をして、生まれてから5年目の夏に、ようやく地上をめざします。
いよいよ成虫へと羽化するときがきました。
メスのセミが卵を産んでからは、6年もたっています……

都会のかぎられた自然の中でもたくましく生きるセミたち。
長い年月をかけて引きつがれていく命をとらえた写真絵本です。

〈 編集者からのおすすめ情報 〉
作者がセミの一生と同じ6年間をかけて、セミたちの生態を追いかけた力作です。やはりなんといっても、羽化したばかりのセミの透き通るような美しさとはかなさをご覧いただけたら幸いです。

絵本「セミたちの夏」の一コマ
絵本「セミたちの夏」の一コマ2
絵本「セミたちの夏」の一コマ3
絵本「セミたちの夏」の一コマ4