この絵本の内容紹介あらすじ

一目見ればわかるとおり、この絵本の作者としてのセンダックは、18世紀の大幻視家ウィリアム・ブレイクの直系の子孫である。
兄に、長年の伴侶に、そして世界に別れを告げるにあたって、センダックが同時に、何のてらいもなくブレイクへの敬意を示したことが、僕にはとても嬉しい。
――――柴田元幸

「ならば地獄へ行け! 」と熊が吠え、空は翳り、つむじ風がとどろき、世界は大きく冬の側に傾く―――――

モーリス・センダック、正真正銘の遺作!
兄ジャックを亡くし、最愛の人も亡くし、自身の死をも意識したセンダックが、魂を昇華させ紡いだ美しいイメージ!

ジャックとガイ、兄弟の生と死が交錯する物語が、鮮やかな色彩と言葉によって描かれる。
死去する4日前まで、病床で校正紙を何度も推敲し、ようやくOKを出したとされる、センダック最期の一冊。
柴田元幸の名訳も必見!