この絵本の内容紹介
女の子は、お母さんと一緒に海へ出掛けました。
浜辺では磯の香りが漂います。波が押し寄せては返っていきます。
その波に向かって、女の子が両手を広げて威嚇すると、大きな波が押し寄せました。まるで女の子に呼応するかのような振る舞いです。
女の子は、寄せては返す波を不思議そうに眺めます。そして、海の水にふれると喜びが溢れます。
それから水面を思いっきり蹴飛ばすと、大きな波が押し寄せました。海に向かって舌を出すと、さらに大きな波が押し寄せました。
この絵本は、白と黒と青の三色のみで描かれた文字のない絵本です。
女の子が波と戯れる様子は、まるで友達と遊んでいるかのようです。波にも感情があるかのように感じます。
女の子の表情や躍動感溢れる波の動きなど、これらの表現のみで物語は上手に完結しています。文字がなくとも釘付けになって読み進めてしまいます。
文字を一切排した三色だけの世界で、こんなにも多くを語ることができるのかと驚かずにはいられません。