この絵本の内容紹介あらすじ

アルノはパパからサッカーボールを買ってもらって、嬉しい反面、「大事にするのよ」とママに言われて、ちょっとビクビク。ピカピカのボールをもって外に出ると、当然のように「そのボールであそぼう」と、知らない子から誘われます。
初めてボールを地面に置く瞬間の気持ち、やがて試合にのめり込み、アルノがゴールを決め、試合終了。
サッカーに熱中して、家に帰るのがすっかり遅くなってしまい、ママはぷんぷん。でも、そんなことどうだっていい、ぼくたちはいい試合をしたんだ、とアルノは満足だったのです、というお話。

・訳者からのメッセージ
イヴォンヌさんの今度の絵本は、サッカーの国オランダらしいおはなし。パパからもらった「ほんもの」のサッカーボールを、アルノは使いたいような、使いたくないような、もやもやした気持ちです。いっしょにサッカーする友だちが、ひとりずつ増えて、しかたなくボールをけったときのアルノの顔といったら……。でも、そのあとみんなで試合に夢中になって、アルノは「ほんもの」の喜びを手に入れます。サッカーボールのおかげで!友だちの顔ぶれも、自分より小さい子、女の子、肌の黒い男の子と、マイノリティにさりげなく配慮しているところにも、オランダらしい優しさを感じる一冊です。